ターンにも種類がいろいろありますが、今回は片足軸で回るピルエットについて。
立ってバランスするまではいいけど、いざ回ると振り回されて倒れてしまうという人が多いと思います。それも後ろに倒れますよね。
ではピルエットの練習で、あなたはどんなことに気をつけていますか?
・軸をまっすぐに保つ
・ブレないようにお腹を締める
・十分にプリエをする
・腕は開いてから集める
・パッセの膝を高く上げる
・床をしっかり押して立つ
どれも大事なポイントなのですが、まず回る前に何をやっているかがその先を左右します。
軸を背中に置いていませんか? 保とうとして力で固めていませんか?
軸が背中側にあると後ろに倒れやすいだけでなく、腕も開きすぎになります。
力が入った状態で始めると、腕は力んで振り回しますし、パッセにするときに膝と一緒に上体が後ろに動いてしまいます。
回るために大事なのは
・軸を真ん中に位置づける
・回る前は、自然に立っているような楽な状態で
・回ることを忘れる
軸は背中側ではなく真ん中にイメージしましょう。頭のてっぺん、腰椎(おへその後ろ)、坐骨を結ぶラインが胴体の中心を通っていることを思い出します。さらに頭を両足の上にのせます。
山のてっぺんできれいな風景を見ているような、楽でのびやかに立ったところから始めましょう。
プレパレーションは「かまえ」ではなく、ピルエットの一連の動きの一部です。そしてピルエットはダンスの一部です。楽しい気分で、流れを止めることなく動いてみてください。
テクニック練習でそこだけ切り取ると、ついかまえて動きを止めたくなります。音楽があればそれを聴きながら、ダンスだと思って練習することをお勧めします。
苦手意識はどうしても身体を緊張させます。「私にはできる」って思うのも緊張につながってしまうので、例えばピルエットではなく違う名前にしてみるのも面白いですよ。
自分の軸と、頭がふわっと動けて楽な自分を思い出したら「これから”フラワー”をやりまーす!」みたいに。まったく違うもので自分が好きなもの、ハッピーになる言葉がいいです。
冗談ではなく、脳をだますテクニックです。